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この記事はDJI OM 4や1世代前のOsmo Mobile 3というスマホ用ジンバルを使う上で知っておきたい4つの撮影モードを紹介します。
OM 4やOsmo Mobile 3には「パンフォロー」「チルトロック」などの設定がありますが、これらが一体どんな撮影モードなのか、画面に書いてある用語だけではわかりにくいです。そこで少し情報を噛み砕いて、わかりやすくまとめました。
僕自身の経験を元にした初心者用ガイド
この記事を書こうと思った理由を少しだけ書かせてください。僕はDJI OM 4を購入するまでジンバルを使ったことがありませんでした。
OM 4を買って使ってみると、複雑な操作や設定をしなくても手振れを抑えた滑らかな映像が撮れることに驚きました。
それと同時にOM 4の設定を変えると、撮影シーンに合わせた撮影モードの切り替えができることがわかりました。ところが、その複数ある「撮影モード」の違いがわからず、さらにその違いを調べると専門用語が出てきてよくわかりませんでした。
そこで同じように途方に暮れてしまった方のために記事としてまとめてみることにしました。
DJI OM4・Osmo Mobile 3とは一体なに?
DJI OM 4、Osmo Mobile 3が何か?を一言でいうとスマホ用のジンバルです。
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ジンバルってなに?という方のために説明すると、ジンバルは元々英語です。「Gimbal」と綴ります。
ジンバルをカメラやスマホに装着して映像を撮影すると、動きながら撮影してもカメラの揺れや傾きをジンバルが軽減・吸収してくれます。
その結果、手持ちで撮影した映像と比べると、縦揺れや横揺れが少ない非常に滑らかな映像を撮影することができます。
ジンバルは元々プロが大きなプロ用のカメラに装着して映像撮影のときに使うものでした。その後、ミラーレス一眼の普及やスマホの高性能化により、徐々にジンバルも小型化、一般化してきました。
そんなスマホを装着するジンバルの一つがDJI社のOM 4やその一つ前のバージョンのOsmo Mobile 3ということです。
ジンバルを使う上で知っておきたい言葉
ジンバルを使う上で知っておきたい言葉がいくつかあります。それは以下の3つです。
- パン
- チルト
- ターン
この3つを覚えておくと、ジンバルのモード切り替えの理解が深まるはず。
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「パン」は横の動きです。
パンを固定(ロック)した場合、横揺れをジンバルが制御します。例えば歩きながら撮影するとき、肩を交互に大きく出しながら歩く人は左右に揺れやすいので「パンの固定」が効果を発揮します。
「チルト」は縦の動きです。
チルトを固定(ロック)した場合、縦揺れをジンバルが吸収してくれます。歩き撮影のとき、体の上下運動はもちろんなのですが上の図のようにカメラが上下に動いてしまうことがあります。こういった縦の揺れを制御します。
最後の「ロール」は水平を保つ機能です。この機能は比較的わかりやすいのではないでしょうか。撮影時、左右どちらかに映像が傾くことを防ぎ、常に水平を取ってくれます。
手振れ補正のサンプル動画
イメージが湧きやすいようサンプルの動画を作ってみました。参考にしてもらえたら幸いです。ちなみにあえて揺れを強くしているので、車酔いしやすい方はご注意ください。
OM 4・Osmo Mobile 3のジンバル設定
OM 4やOsmo Mobile 3には4つのフォローモードとスポーツモードがあります
フォローモードは上で紹介した「パン」「チルト」「ロール」の設定が異なり、撮影用途にあった最適な制御をジンバルが行えるようになります。
設定は以下の操作で変えることができます。
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- OM 4(Osmo Mobile 3)とスマホを接続
- DJI Mimoを開く
- カメラの画面を出す
- 画面右上の・・・をタップ
- 画面一番上のカメラのアイコンをタップ
- フォローモードをタップ
知っておきたい言葉「追従」と「固定」
ジンバルの撮影モードを説明するときに知っておきたい言葉が2つあります。それは「追従 またはフォロー」と「固定 またはロック」です。
「追従」は手振れや上下の動きを吸収しつつ、撮影者が向けた方向にカメラを向けてくれます。そのとき「ゆっくり追従」すれば揺れは大きく吸収され、「速く追従」すれば揺れの吸収は弱くなります。
「固定」は主に「水平をとる」ときに使われます。例えば「ロールが固定」の場合、カメラを回転させてもジンバルはカメラの水平を取り流ため実際の映像は回転しません。ところがロールを固定させないと、カメラを回転させると映像も回転します。
パンフォロー
- パン … 追従(ゆっくり動く)
- チルト … 追従(ゆっくり動く)
- ロール … 固定(水平をとる)
最適な撮影シーン
「パンフォロー」は水平が保たれ、さらに上下左右の手振れが補正されながらも、上下左右にカメラを向けたときはその方向にカメラが向いてくれるので多くの撮影シーンで使えます。
撮影中は横や上下を向いたり、方向を変えることができますが、そのときゆっくりと方向が変わるためスピード感のある映像は撮りにくいです。
チルトロック
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- パン … 追従(ゆっくり動く)
- チルト … 固定(水平をとる)
- ロール … 固定(水平をとる)
最適な撮影シーン
パンフォロー同様、水平な状態が保たれつつ、加えてカメラがチルト(上下の動き)も固定されます。そのため常に上下の傾きも制御された状態になっています。
ジョギング、サイクリングなどあまり曲がることが少ない、または急激に曲がったりすることなく、真っ直ぐ進む映像の撮影に向いています。
また散歩の動画も撮れますが、キョロキョロ見渡した映像を撮るのは上下の動きが制限されたチルトロックの場合あまり向いていません。
FPV
- パン … 追従(早く動く)
- チルト … 追従(早く動く)
- ロール … 追従(水平を取らない)
最適な撮影シーン
3つの軸全てが追従せず、上下左右の水平もとりません。また視点を変えたときキビキビとその方向を向いてくれるので、撮影者自身が動きながら、またジェットコースターなどに乗りながら「臨場感」を出して撮影したいときに最適です。
乗り物に関してはジンバルを使って乗ることが禁止されていたり危険なこともあるので注意しましょう。
スピンショット
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- パン … 追従(早く動く)
- チルト … 追従(早く動く)
- ロール … 追従(水平を取らない)
スピンショットは上で紹介した3つの撮影モードとは違い、スマホを回転させて撮影するモード専用のものです。普段の撮影で使うことはありません。
スポーツモード
スポーツモードは「パン」や「チルト」「ロール」の3つの制御を素早く行うことで、子供や動物など早く動く被写体を撮りたいときや、撮影者自身が早く動いて撮影したいときに適したモードです。
追従の速度は変えられる
追従の速度はスポーツモードとは別に「パンフォロー」「チルトロック」などを変えるのと同じ設定画面で変えることができます。3段階で変えることができますので、撮影用途に合わせて変えましょう。