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iPhoneと口で言うときは「アイフォン」と言います。では文字で書くときは「アイフォン」と書きますか?それとも「アイフォーン」と書きますか?
実はAppleや大手メディアはiPhoneをカタカナで表記するとき「アイフォン」と書かずに「アイフォーン」と書きます。
不思議に思ったことありませんか?
雑誌を読んだり、ニュースなどのメディアを見ているとiPhoneは「アイフォン」ではなく「アイフォーン」と表記されるのか。
Smart Phoneをカタカタにすると「スマートフォン」です。「スマートフォーン」なんて書きません。
Apple独特のセンスなのか。それとも何か理由があるのでしょうか。
使われている数でいうと圧倒的に「アイフォン」が多い
インターネット上では「アイフォーン」と「アイフォン」どちらの表記が多いのかGoogleを使って調べてみると、圧倒的に使われているのは「アイフォン」でした。アイフォンが2億5,700万件で、アイフォーンは3,340万件です。
ところがAppleはもちろん、大手メディアでは「アイフォーン」と表記することが多いんです。実際、Google検索で「アイフォーン」と記載しているサイトを書き出してみると
- Wikipedia
- 各種辞書サイト(コトバンク、goo国語辞典、Weblio辞書など)
- WIRED.jp
- ブルームバーグ(Bloomberg)
- ロイター
- 日本経済新聞
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などいわゆる大手サイトや辞書サイトでは「アイフォーン」と表記されていました。
AppleがiPhoneを「アイフォン」と書かない理由「アイフォーン」と書く理由
ではなぜAppleや大手サイト・メディアは「アイフォーン」と表記しているのか?というと、実はこれ「大人の事情」が理由なんです。
その昔、2008年にiPhoneが発売になったとき、ITmediaというメディアがAppleの広報に正式なカタカナ表記を問い合わせたことがあるそうです。そのときの回答でAppleは正式に「iPhoneはアイフォーンと書く」と答えたそうです。
では、どうして「アイフォーン」なのか?というと「商標の問題」です。
日本にはもともとインターホンの最大手「アイホン」という企業があり、その会社がアイフォンという商標を取得しています。
「特許情報プラットフォーム」によるとアイホン社は1969年に「AIPHONE 読み:アイフォン」、そして2006年に「iPhone 読み:アイフォンなど」を出願しています。
その後、Appleとアイホン社で話し合いが持たれ、2008年3月にアイホン社がApple社に対して「日本国内で「iPhone=アイフォーン」として使うことを承諾する旨のニュースリリースを出しています。
そして商標としては2008年4月にアイホン社とApple社が同時に「iPhone」についての商標登録が完了しています。
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アイホン社の「iPhone」は読み(呼称)として
- アイフォン
だけを取得しており、Apple社は「iPhone」の読み(呼称)として
- アイフォーン
- アイフォン
- イフォーン
- アイホーン
- イホーン
- イフォン
- アイホン
- イホン
これらを取得しています。
また基本的に日本国内での「iPhone」のライセンスはアイホン社にあるため、実はAppleのウェブサイトやニュースリリースを見ると今でも小さな字で
iPhoneの商標は、アイホン株式会社のライセンスにもとづき使用されています。
と記載されているんですね。
余談:アイフォーンの使用権は年間1億!?
Appleが日本国内で「iPhone」や「アイフォーン」という名称を使うための使用料が気になったので調べてみると、以前東洋経済ONLINEに興味深い記事が書かれていました。
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その記事によると、Appleはアイホン社に対して1年1億円という商標使用料を払っているそうです。
アイホン社の決算資料として「営業外利益」のなかにある「受け取りロイヤリティー」という項目があり、そこに「1億円」が計上されているとか。
ただこれについてはアイホン社がApple以外からもロイヤリティーをもらっている可能性もあるので、1億円すべてがAppleからのものであると判断するのは、どうなのかな?と思います。
ちなみに2019年の「2019年3月期 第3四半期決算短信」では、受取配当金として1.25億円をアイホン社は受け取っています。