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先日新しいMacbook Proを購入して、しばらくのあいだずっとMacに最初から入っている日本語入力システムを使ってきました。
ところがしばらく使ってきてやっぱりMac標準の日本語入力は手に馴染まなかったので、長年使ってきたATOKに戻すことにしました。
追記:2021年5月27日
実はそのあともう一度、Mac標準の日本語入力システムをしばらく使い、再びATOKに戻ってきました。
この記事ではどうして2回に渡ってATOKに戻したのか?について書いていきます。理由は「慣れ」ではなく、日本語システムとしての成熟度・完成度にあるそんな気がしています。
一瞬惚れたAppleの日本語入力システム
僕は以前からAppleの日本語入力(その昔、ことえりなんて呼ばれてました)が苦手でした。なぜかわかりません。でも手に馴染まず基本的にATOK、ときどきGoogle日本語入力を使ってきました。
ところが先日Macbook Proが壊れてしまい、新しいMacbook Proが出るまでの繋ぎとして、iPadを1ヶ月ほど仕事でもプライベートでも使い続けました。
その間、iPadの日本語入力、特に入力した端からどんどん変換してくれる「ライブ変換」が思った以上に快適でした。使っていて心地よかったです。
ところが新しいMacbook Proが発売されて、「じゃあ、Macbook ProでもAppleの日本語入力を使おう」と思って使ってみると手に馴染みません。
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そして結局、ATOKに戻すことにしました。
誤変換が一気に増えた
前述した通り、Appleの日本語入力は「ライブ変換」という機能を搭載しています。この変換機能は非常に優れていて入力した端からどんどん変換してくれます。
これが非常にテンポ良く、どんどん入力できるのですが、その自動変換が理由で誤変換が増えてしまいました。
その理由は僕の使い方と自動変換の精度がうまく噛み合わないからです。
「勝手に変換」で誤字を量産する
例えば「開催された」と入力した後で「開催されました」に変更したいとき、僕は「た」だけを消して「ました」を入力します。
ATOKやGoogle日本語入力は「ました」を入力しただけでは何も変換しないので、エンターキーを押すだけでOKです。
ところがAppleの日本語入力は「ました」入力したらすぐに変換するので「増田」と自動で変換されます。その段階でエンターキーを押してしまうと「増田」で確定され、「開催され増田」という文章が出来上がってしまうわけです。
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確定キーを押さない場合、「増田」という候補から正しい「ました」を選ばなくてはいけません。これって結構な手間だったりします。
その対策として「開催された」の「た」だけ消すのではなく、「された」もしくは「開催された」をすべて消して変換すれば良いのですが、それはそれで面倒だったりします。
「変換」という手間がないのが裏目に出る
もう1つ誤変換を生む理由があります。それは勝手に変換してくれるというメリットが裏目に出てしまうことです。
どういうことか?というとAppleの日本語入力は勝手に変換してくれるのが非常に心地いいわけなのですが、「変換」という一手間がないと、誤字脱字・好みの変換がされているか確認を怠りがちになってしまうようです。
ATOKもGoogle日本語入力も入力システムとしては完璧ではありません。誤字脱字があるのは当たり前です。それに入力する人によって「ここは漢字で表記したい」とか「ここは敢えてカタカナで」など好みがあるので、すべての人が納得する入力システムを作ることはできません。
そこで変換作業を行う中で、この表記は正しいのか、自分の好みに合っているのか?か確認していくわけです。
その確認作業を怠りがちにしてしまう、ある意味怠けさせてしまうAppleの日本語入力は使いにくいのかもしれません。
学習機能に大きな差がある
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Macの日本語入力は驚くほど入力した内容を学習してくれません。
特にカタカナに変換した言葉は10回カタカナに変換してもまるで覚えてくれず、毎回ショートカットでカタカナに変換しなければなりませんでした。
これが僕だけの環境で行っていることなのか、それともmacOSのバグなのか、仕様なのかわかりませんが、何も覚えないのは問題です。
入力支援機能に差がある
それ以外にもATOKとAppleの日本語入力で入力支援機能に大きな差があります。
「」や【】の変換がATOKは楽
例えば記事のタイトルに【まとめ】と入れたい時、ATOKは「まとめ」と入力して変換すれば前後のカッコを一度に変換して【まとめ】としてくれます。
ところがAppleの日本語入力は前後のカッコを別々に変換する必要があります。これってけっこう不便です。
いろいろな指摘・提案をしてくれる
ATOKには「正しい日本語」を書くために、いろいろと指摘してくれる機能があります。
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どんな指摘・提案か?というと
- ら抜き言葉や「さ入れ言葉」の指摘
- 商標の指摘
- 機種依存文字の指摘
などです。
具体的には
- 「たべれる」を「ら抜き言葉」と指摘
- 「やすまさせて」を「さ入れ言葉」と指摘
- 「ホッチキス」を商品名と指摘
- 「コンセンサス」の言い換えとして「合意」を提案
などしてくれます。これらが意外と便利です。
Google日本語入力にしなかった理由
Google日本語入力も変換精度がわりと高いです。僕も時々「日本語入力システム、本当にATOKでいいのか?無料のGoogle日本語入力でよくね?」と思って使うことがあります。
でも結局帰ってくるのはATOKです。
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その大きな理由は「正しい日本語に変換してくれるか?」にあると思っています。
というのもATOKは間違った日本語の指摘や商標の指摘などをしてくれるのに対して、Google日本語入力は膨大なオンライン上のデータを機械的に引っ張ってくるだけなので、本来正しくない日本語の変換もできてしまうことがあるんです。
「いや、お前そんなに正しい日本語使ってないよ?」と思われるかもしれません。僕もそう思います。
でもだからこそ、文章を書いて生計を立てている身としては、間違った日本語を指摘してくれるATOKの矯正を頼りにしています。
余談:ATOKでもライブ変換っぽい機能がある
今回ATOKに戻すのに当たって「意外とATOKでもライブ変換機能あったりしないかな?」と調べてみました。すると「ライブ変換っぽい機能」がありました。
それは設定の変換という項目のなかに「連文節変換」や「複合語変換・固有名詞優先」という設定があるのですが、そのなかに「自動変換」という変換方法があるんです。
これを選ぶとライブ変換っぽいことができます。ただまったく同じではありません。入力した文章を端から変換するのではなく、ある程度文章が長くなったり「。」や「、」を入れたタイミングで変換してくれるというものです。
この「自動変換」少し使ってみましたが、「今のところ」使い勝手が良いです
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ただこれは僕も先日初めて知って、使い始めて数日しかたっていないので、もう少し使い込んでみないとわかりません。「ATOKでライブ変換を使いたい」という方は試してみる価値があると思いますよ。